研究実績の概要 |
本研究の目的は、レドックス制御機構における主要な転写因子Nrf2に着目し、運動による肥満/糖尿病の改善効果におけるレドックス制御機構の役割を明らかにすること、さらに効果的・効率的な運動プログラムの運動プログラムの開発を目指して、肥満/糖尿病に対する運動とNrf2活性化剤の併用効果を明らかにすることである。そこで本年度は、運動とNrf2活性化剤を併用するタイミングを検討するために、Nrf2の活性化剤として知られるスルフォラファンの前駆体であるグルコラファニン(GR)投与後におけるNrf2発現量の経時的変化を検討した。被験動物には、C57BL/6Jマウスを用いて、GR(20 mg/kg)を経口投与し、投与前および投与後、0, 1, 3, 6, 24および48時間後に肝臓および骨格筋を摘出し、ウェスタンブロット法にてNrf2の発現量を分析した。肝臓および骨格筋ともに、Nrf2発現量は6時間後をピークに約15-20%増加し、その後徐々に減少した。 また、運動による肥満/糖尿病の改善におけるNrf2の役割を明らかにするために、Nrf2-KOマウスの飼育・繁殖を開始した。
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