研究課題/領域番号 |
18K17937
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
都築 孝允 名城大学, 薬学部, 助教 (20780068)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | レドックス制御機構 / Nrf2 / グルコラファニン / スルフォラファン / 一過性運動 / AMPK |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、レドックス制御機構における主要な転写因子であるNrf2に着目し、運動による肥満/糖尿病の改善効果におけるレドックス制御機構の役割を明らかにすることである。 本年度は、運動とNrf2活性化剤の併用が骨格筋の細胞内シグナル伝達系に与える影響を検討した。被験動物には、C57BL/6Jマウスを用いて、一過性の運動負荷として60分のトレッドミル走を実施した。運動負荷の30分前にNrf2活性化剤であるスルフォラファンの前駆体であるグルコラファニン(GR; 20 mg/kg)、またはPBSを経口投与した。運動負荷の直後に屠殺し、腓腹筋を摘出しウェスタンブロット法にてAMPKのリン酸化を評価した。AMPKのリン酸化は運動後に増加したが、グルコラファニンの投与は運動の効果に影響を与えなかった。 また現在、Nrf2遺伝子組換えマウスを繁殖・離乳し、遺伝子判定を済ませた野生型および欠損型マウスに高脂肪食を給餌し飼育中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験動物の飼育から標的組織の摘出までは順調であったが、新型コロナウイルスの影響により研究活動が一部制限され、生化学的分析が当初の予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は2019年度に採取したサンプルの解析を引き続き進めると共に、運動とNrf2活性化剤の併用介入を数週間行い、長期的な影響を検討する。 加えて、高脂肪食により肥満を誘導したNrf2遺伝子組換えマウスを用いて運動負荷を行うことで、肥満/糖尿病に対する運動の効果におけるNrf2の役割について検討する。
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