研究課題/領域番号 |
18K17938
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研究機関 | 東京家政大学 |
研究代表者 |
坂本 友里 東京家政大学, 家政学部, 期限付助教 (60815281)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 骨密度 / 一塩基多型 / SNP / 若年女性 / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
骨粗鬆症の重大なリスク要因である骨量の低値は、遺伝要因と生活習慣要因の影響を受けると言われている。そこで本研究では遺伝要因として遺伝子内DNA塩基配列のわずかな違いである遺伝子多型に着目し、若年女性(20~24歳)の骨量と遺伝子多型及び生活習慣要因の関係を明らかにすることを目的とした。これを基に遺伝解析情報を骨量の増強・骨量の減少予防に繋がる行動変容への支援に活用し、個々に望ましい生活習慣へ導くオーダーメイド栄養指導へと展開させるための基盤づくりを目指す。1)若年女性の骨量と骨代謝関連遺伝子多型との関連性を明らかにし、2)骨量に対する骨代謝関連遺伝子多型と生活習慣との交互作用を明らかにすることとした。骨量は定量的超音波骨評価装置(日立アロカ株式会社AOS-100SA)を使用して右足踵骨で測定した。遺伝子多型は被験者の唾液から抽出したDNAを用いて遺伝子多型検出用リアルタイムPCRで解析した。解析した遺伝子多型は骨代謝関連遺伝子の中で最も代表的なビタミンD受容体のTaqⅠ、ApaⅠ、FokⅠ、BsmⅠ、Cdx2とした。栄養素摂取量及び運動習慣は質問紙を用いて行った。その結果、対象者の特性及び遺伝子型の割合は日本人の先行研究と同程度であった。また、5つのビタミンD受容体遺伝子多型において骨量と遺伝子型に有意な差は認められなかった。しかし、日本人において遺伝子型の発現割合が少ない群が存在するが、それらに関しては、有意差は認められないとは言い切れない結果となった。さらに、Cdx2の遺伝子型のみカルシウム摂取量との相互作用による骨量の有意な差が認められた。本年度の結果より、若年女性の骨量に対してビタミンD受容体のTaqⅠ、ApaⅠ、FokⅠ、BsmⅠ、Cdx2の遺伝子型は影響を与えないこと、さらにCdxはカルシウム摂取量との相互作用が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
被験者募集やDNAの抽出、遺伝子型の解析方法を確立し、初年度の目的であった若年女性の骨量と骨代謝関連遺伝子多型との関連性について、検討を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は骨代謝関連遺伝子の中でもう一つ代表的なカルシトニン受容体についても検討を進める。さらに、栄養素摂取量やそれ以外の生活習慣要因との相互作用についても解析を目指す。1)若年女性の骨量とビタミンD受容体以外の骨代謝関連遺伝子多型との関連性を明らかにし、2)生活習慣の中でも栄養素摂取量や運動習慣、初経年齢などとの交互作用について検討を行う。
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