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2019 年度 実施状況報告書

朝または夕の運動でHDL-C引き抜き能および時計遺伝子発現は変動するか

研究課題

研究課題/領域番号 18K17940
研究機関早稲田大学

研究代表者

金 鉉基  早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (10791874)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード運動実施時間帯 / 血中脂質
研究実績の概要

持久性運動は、脂質異常症を予防・改善し、心血管疾患のリスクを低減させることが知られている。一方、コレステロールの合成、血漿トリグリセリドやコレステロール値は、日内変動を有する。そのため、運動実施時間帯の違いにおける血中脂質への影響は異なる可能性がある。しかし、異なる運動実施時間帯における血中脂質への影響は不明な点が多い。そこで、本研究では朝または夕の短期間持久性運動が血中脂質に及ぼす影響について検討することを目的とした。
健康な若年男性8名(22 ± 0.34歳)を対象に2つの異なる運動実施時間帯(朝試行[9:00-11:00]および夕試行[16:00-18:00])において最大酸素摂取量の60%の時の心拍数で60分間のトレッドミル運動を1週間で3回(月、水、金曜日)実施した。また、両試行は2週間以上の間隔をあけ、クロスオーバー試験で実施した。朝試行の介入前の値をベースラインとし、各試行の介入後の血液サンプルの採取を行い、介入による血中脂質の変動を検討した。その結果、運動中の心拍数は朝と夕試行で有意な違いは認められなかった。両試行ともHDL-cで介入後にベースラインに比較して有意な増加が見られた。さらに、TG/HDL比において朝と夕試行ともベースラインと比較して有意な減少が見られた。一方、血清TGとアポリポタンパク質Bの濃度は夕試行においてのみベースラインに比較して有意な減少が見られた。
これらの結果から、夕の持久性運動は、朝の持久性運動に比べて心血管疾患リスク因子により好ましい影響を与える可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画書の内容に比べて対象者の人数が多少は少なくなっているが、おおむね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

これまでの研究を続けるとともに参加人数を増やしてより詳細に検討していく。また、新たな方向性への発展させていくために採取したサンプルを用いて検討項目を増やしていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2019年度、実施した実験の結果を基に血中脂質の検討を行う予定であったが、実際に計画していた対象者数より少なかったため、今回の結果のままでなく追加測定を行いより詳細に検討することと計画を変更したため、未使用額が生じた。
そのため、追加測定および解析を行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。また、追加解析として朝運動時と夕運動時の血液中の代謝動態についてヒューマンメタボロームを用いて網羅的に比較検討を実施したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Effects of Timing of Acute and Consecutive Catechin Ingestion on Postprandial Glucose Metabolism in Mice and Humans.2020

    • 著者名/発表者名
      Masaki Takahashi, Mamiho Ozaki, Miku Tsubosaka, Hyeon-Ki Kim, Hiroyuki Sasaki, Yuji Matsui, Masanobu Hibi, Noriko Osaki, Masashi Miyashita, Shigenobu Shibata
    • 雑誌名

      Nutrients

      巻: 12 ページ: 565

    • DOI

      10.3390/nu12020565

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Chrono-exercise for health promotion2019

    • 著者名/発表者名
      Hyeon-Ki Kim
    • 雑誌名

      Korean Journal of human movement

      巻: 1 ページ: 1-12

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of acute endurance exercise performed in the morning and evening on 24-h interstitial fluid glucose levels2019

    • 著者名/発表者名
      Kim, H,K., Furuhashi, S., Fukazawa, M., Okubo, J., Ozaki, M., Chijiki, H., Nanba, T., Oneda, S., Shinto, T., Tabata, H., Takahashi, M., Sakamoto, S., Shibata, S
    • 学会等名
      European College of Sport Science
    • 国際学会
  • [学会発表] 朝の魚肉タンパク質の摂取が高齢者の骨格筋量および筋力に及ぼす影響2019

    • 著者名/発表者名
      金 鉉基、難波拓哉、深澤真由子、大久保仁、尾崎真実帆、千々木華子、 内田健志、加藤綾華、中岡隆志、柴田重信
    • 学会等名
      日本サルコペニア・フレイル学会
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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