研究実績の概要 |
肥満は、エネルギー消費量とエネルギー摂取量のアンバランスによって形成される。朝食欠食や夜の遅い食事と肥満の関連は、食事摂取量について報告している文献は散見されるが、エネルギー消費量への影響について検討した研究は極端に少ない。そこで本研究では、夜型食生活の介入を行い、夜型食生活がヒトのエネルギー消費量に影響を及ぼす影響について、自由生活下と実験環境下において検討することとした。本研究では、朝型食生活と夜型食生活の2パターンの生活をそれぞれ8日間継続し、介入初日から6日間は自由生活とし、7-9日目はヒューマンカロリメーター室(エネルギー代謝測定室:エネルギー消費量を24時間継続可能なシングルルーム程度の部屋)に宿泊した。介入期間中の食事時刻は、朝型食事時刻:朝食 08:00, 昼食12:30, 夕食 19:30、夜型食事時刻:朝食 12:00, 昼食16:30, 夕食 23:00とした。介入期間における食事内容は、基本的に条件間で統一し、またヒューマンカロリメーター室(HC室)内での活動も、食事時刻以外を統一した。自由生活下のエネルギー消費量は身体活動をアウトカムとし、3次元加速度計の活動量計を用いて、2条件間の歩数・座位時間・身体活動強度の差異に着目し解析を行う。HC室内では24時間のエネルギー消費量を主要アウトカムとして解析を進める。またHICは、基質酸化(脂肪および糖質燃焼量)を評価できるため、その点についても解析を行う。現在6名の介入を終えているが、今後サンプルサイズ見積もりの10名を目標に介入研究を進めていく。
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