研究課題/領域番号 |
18K17949
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
畑本 陽一 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養・代謝研究部, 研究員 (90738832)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | エネルギー消費量 / ヒューマンカロリメーター / 肥満 / エネルギーバランス |
研究実績の概要 |
朝食欠食や夜の遅い食事といった食事の乱れは、生活習慣病の発症と関連することが報告されている。その要因として、夜型の食生活は食事摂取量が多いことが示唆されている。一方で、エネルギー消費量への影響について検討した研究は極端に少ない。本研究では、朝型および夜型食生活の介入を行い、2条件下におけるヒトのエネルギー消費量の違いについて、自由生活下と実験環境下から検討することとした。 本年度は前年度に引き続き、朝型食生活と夜型食生活の2パターンの生活をそれぞれ8日間継続し、介入初日から6日間は自由生活、7-9日目はヒューマンカロリメーター室(エネルギー代謝測定室:エネルギー消費量を24時間継続可能なシングルルーム程度の部屋)に宿泊した。夜型食生活の食事時刻は、朝型の食事時刻を4時間程度シフトさせた食事時刻とした。介入期間中の食事内容は条件間で統一した。 本年度までに、8名の介入試験を完了している。ヒューマンカロリメーターにて測定した2条件間のエネルギー消費量について、夜型食生活における睡眠時のエネルギー消費量は朝型食生活条件に比べ有意に高値であったが、24時間の総エネルギー消費量に有意な差は認められなかった。また24時間の呼吸交換比(RER:respiratory exchange ratio)は、2条件間で有意な差は認められなかったが、朝型条件下においてRERが低値の者は、夜型条件下において高値に移行することが示唆された。今後、座位時間や活動強度といった自由生活における身体活動の詳細について解析を進める。また横断調査にて、日常生活の食事時刻とエネルギー消費量について二重標識水法またはヒューマンカロリメーター法を用いてそれらの関連について検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画が遅れている主な理由として、COVID-19の蔓延の影響によりヒトを対象とした試験の実施が出来なかったためである。今後、新型コロナウイルス感染状況を考慮しつつ、実験を再開する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年4月からCOVID-19の感染状況が悪化しており、令和3年5~6月の再開は目処が立っていない。しかし、感染状況が落ち着く時期を見据え、いつでも研究を再開できるように対象者募集や実験実施などの研究体制を整える。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は、COVID-19の影響によりヒトを対象とした試験を実施することが非常に困難であったため、消耗品・被験者謝金等、試験費用全般の次年度費用額が生じた。本年度は、COVID-19の状況を考慮しつつ、可能な限り試験を実施し、研究費を使用していく予定である。
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