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糖尿病は、アルツハイマー型認知症(AD)の発症に関わることが明らかとなってきているが、糖代謝障害と認知機能の関係を説明する詳細な分子機序は不明である。これまでに我々は、2型糖尿病モデルマウスおよび次世代型ADモデル(APPKI)マウスを用いた解析から、糖代謝調節経路の主要調節因子の変化が認知機能障害に随伴することを報告した。これらの結果から、糖代謝調節経路主要調節因子シグナルが認知機能調節に関与する可能性が考えられるが、２型糖尿病がAD病態および海馬の当該因子シグナルに与える影響については明らかではない。我々は、高脂肪食付加により２型糖尿病を誘導した中年期APPKI（DIO-APPKI）マウスの血中生化学因子、認知機能に与える影響について精査した。その結果、中年期DIO-APPKIマウスの血中生化学因子の変化は、２型糖尿病モデルマウスに比べ有意に抑えられていることが分かった。しかしながらこの時、中年期DIO-APPKI マウスの認知機能は、同齢の普通食APPKIマウスや2型糖尿病マウスに比べ悪化傾向にあることを見出した。
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