本研究では高齢者の身体パフォーマンスと認知機能との関連性を検討した。さらに、二重課題運動(脳賦活訓練+運動)が認知症予防に役立つかについて検討した。得られた結果では身体パフォーマンスを用いた新規認知機能評価法による認知機能レベル別の血中アミロイドβ(Aβ)1-42の濃度が異なる傾向が見られた。横断データにより、二重課題運動実践者は歩行運動実践者、もしくは非運動実践者に比べて血中Aβ1-42の濃度及び認知機能が有意に高かった。また、1年間のRCT研究で二重課題運動と歩行運動の効果を比較検証したところ、血中Aβ1-42の濃度が二重課題運動群のみ有意に上昇したことが明らかとなった。
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