マクロファージによる酸化LDL貪食は、動脈硬化発症に関わる重要な過程である。システインの代謝物であるシスチンは酸化LDL取込みを促進した。ERストレス誘導試薬の存在下では酸化LDL取込みが抑制されたが、シスチンが存在するとそれが認められなかった(in vitro)。酸化LDLを取込んだマクロファージではERストレスが生じるために酸化LDL取込み能が減弱するが、シスチン存在下では取込み能が維持される可能性が示唆された。一方in vivoでは、シスチンを与えたマウスのマクロファージにおいて、酸化LDL取込み能に差異は認められなかった。今後in vivoでもERストレスとシスチンの関係を検証したい。
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