研究課題
若手研究
慢性閉塞性疾患患者の嚥下障害の有病率は17~20%と同年齢の対象群より高率であり、軽症者においても反復唾液嚥下テストの異常者の頻度が高いことが明らかとなった。また、COPD患者においては、呼吸と嚥下の整合性の障害も認める。すなわち、COPD患者では対象群に比べて、嚥下前吸息や嚥下後吸息の頻度が増加していることが明らかとなった。その際には、また、その調査には規格化された嚥下調整食を使用する必要があった。COPD患者においても、呼吸-嚥下の不整合が頻回増悪寄与していることが示された。
摂食嚥下障害
呼吸-嚥下の不整合が1年間の増悪頻度だけでなく、3年後の死亡などの予後不良状態を予見しうる可能性が示唆された。また、呼吸-嚥下の整合性に焦点を当てた介入がCOPD患者における増悪の予防に有効である可能性が示唆された。今後は、様々な疾患での検証が必要である。