研究課題/領域番号 |
18K17992
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
小塩 靖崇 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域・司法精神医療研究部, 常勤研究員 (10807085)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 睡眠 / 思春期 / 学校保健 / メンタルヘルス / 疫学 / 保健体育 / 健康教育 |
研究成果の概要 |
思春期における睡眠習慣と抑うつについて、その量反応関係も含めて検討した。相関分析の結果、平日睡眠時間、平日の相対的睡眠中央時刻、休日の調整済み睡眠中央時刻が、抑うつと有意な関連があった。多変量線型回帰モデル解析から、平日睡眠時間が短いほど、平日の相対的睡眠中央時刻が早いほど、抑うつレベルが高いことが男女ともに確認された。一般化加法モデルを用いると、抑うつレベルに対し、平日睡眠時間はU字型関係、平日の相対的睡眠中央時刻は線形関係を示した。十分な睡眠時間を確保するだけでなく、同じ時間帯に眠る睡眠タイミングも、精神保健向上にとって重要であることが示唆された。今後は、両者関係の機序の解明が望まれる。
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自由記述の分野 |
精神保健・疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
思春期における精神保健対策として、睡眠習慣の改善が求められているものの、精神保健の観点から最適な睡眠習慣は、十分に明らかにされていない。本研究では、公立学校の学校教員と協働で中学生の睡眠習慣と精神的健康度の関係を調べた。本研究過程で、睡眠習慣の改善に関する指標の検討に役立つ知見を示し、今後、両者の関係の機序を解明するための学校での縦断調査や介入研究を実施する基礎を構築した。本知見は、24時間化が進む社会において、子ども・若者の睡眠習慣の改善の必要性と、その観点として睡眠時間だけでなく睡眠時間帯にも着目すべきであることを示した。思春期のメンタルヘルス支援策の検討に対しての貢献が期待される。
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