研究課題
軽量な無線型脳波計測ヘッドギアを実現するには,搭載するバッテリーの小型化が有効な手段の一つになる.そこで研究代表者は,圧縮センシングに着目し研究を実施している.なぜなら,圧縮センシングにより取得する信号数を減らすことが出来れば,回路で扱う情報量が低減し,最終的に回路の低消費電力化が期待出来るからである.ただし,外乱が混入しやすい環境下での圧縮センシングの利用は,例えば信号の周波数領域におけるスパース性が低下する可能性があり,復元精度が悪化する問題が懸念されている.本課題に対応すべく,一年目は独立成分分析を活用した新しいシステムの提案を行った.二年目は,研究代表者が提案している圧縮センシングと独立成分分析を活用した脳波計測のためのシステムの改良,およびハードウエア実装に関する検討を行った.2018年では外乱が混入している独立成分をすべて除去する方法を提案してきたが,今年度はさらに外乱除去方法を工夫する事で,復元精度を高めることができた.また,提案するシステムの回路構成・実装に関して検討を行った.得られた知見を基に成果をまとめ,引き続き学会等で発表を行う予定である.得られた研究成果の一部は論文にまとめ,IEICE Trans. Fundamentals. 学会誌への採録が決まっている.また「電子情報通信学会 総合大会」・「IEEE国際会議BioCAS2019」・「電気学会 電子回路研究会」等で発表を行った.さらに,ワークショップや新技術説明会などに参加し,成果を広く公表することが出来た.
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IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences
巻: (in press) ページ: -
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