| 研究課題/領域番号 |
18K18032
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
佐藤 重幸 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (90779464)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | プログラム合成 / 自動並列化 / コンパイラ |
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| 研究実績の概要 |
本年度に実施した研究では，複雑な条件分岐を含んだループを自動並列化する基盤技術として，一般化されたmax演算子を系統的に抽出する手法を開発した．
既存研究において，自動並列化のために複雑なif文をmax演算子に変換する試みはあったが，3つの点でコンパイラに実装する上で不都合な点があった．1)if文からmax演算を粗粒度にしか抽出できなかった．2) 後続する並列化手法に密結合した抽出方法だった．3) 一般化したmax演算子であるargmaxへの拡張が困難であった．これら3点の問題を解決する手法をプログラム合成技術に基づいて開発した．そして，この手法を，前年度に開発したプロトタイプコンパイラに実装し，高速にmax演算子が抽出可能であることを，実験的に示した．これによって，モジュラーな変換パスとして，max演算やargmax演算が抽出できるようになり，後続する自動並列化を大きく助ける．
この成果は，国内学会で発表した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では1年目に行う予定だったコア技術の開発を，2年目に行うことになったが，1年目に研究基盤の整備を進めておいたことで，昨年度において期待していた通り，効率的に研究が実施できた．
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| 今後の研究の推進方策 |
現状のプロトタイプコンパイラに，これまで開発した要素技術と自動並列化を統合して実装し，実験的に評価する．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本年度で実施した研究では，物品費が嵩む最新の計算機が必要な状況にはまだならなかった．年度末に予定していた国際学会出張は，COVID-19の影響でキャンセルとなった．繰り越した助成金は，来年度において，COVID-19の収束を見つつ，本研究の成果を国際的に売り込み発展させるための在外研究に充てる予定である．
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