研究実績の概要 |
最終年度の前年度までの期間で,主に次の4点の成果を得た.1) データシャッフルに基くリダクションループのSIMD化技術を開発した.2) 複雑なリダクションループを自動並列化する要素技術を開発した.3) リダクションループのベンチマーク集を開発した.4) SIMD化したオートマトンマッチに基づく並列字句解析器を開発した. 最終年度は,主に2点の課題に取り組んだ.5) 開発したベンチマーク集を使って,リダクションループの並列化手法やSIMD化手法を評価した.6) オートマトンの部分構成に基づく並列正規表現マッチを研究した.成果5は,前年度までの成果1,2,3を踏まえて,総括する仕事である.成果6は,成果4の理論的背景となっていた並列マッチのためのオートマトンの構成法を改善し,より汎用的な正規表現の並列マッチを効率化する仕事である. そして,研究期間全体の研究成果を更に発展させる方向を模索し,最近のハードウェア潮流であるprocessing-in-memoryアーキテクチャ向けの自動並列化への応用の見通しを整理した.
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