研究課題/領域番号 |
18K18037
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森本 尚之 三重大学, 工学研究科, 准教授 (40739447)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | エネルギー管理システム |
研究実績の概要 |
当該年度は,本研究の目標であるボトムアップによる電力割当制御システムの高機能化として,エネルギー管理システムおよびアルゴリズムを主な対象として研究を進めた.主に,エネルギー消費量の削減・室温の維持・換気の3つの要素を考慮したエネルギー管理アルゴリズム,および電力消費の効率化に応用可能なタスクスケジューリング手法の研究を行なった.特に,エネルギー消費の中で大きな部分を占める空調に着目し,空調の動作のスケジューリング手法の考案とIoTを活用したシステム構築を行った. 部屋の環境の管理において,エネルギー消費量の削減,室温の維持,及び換気の3つはいずれも重要な要素であるが,全ての条件を完全に満足させることは難しい.昨今の社会状況を踏まえて,本研究では優先すべき要素を,感染症対策としての換気,快適さのための室温の維持,エネルギー消費量の削減の順であると考え,可能な限りこれら3つを共存させることを目標とした.この方針でのエネルギー管理システム実現の第一歩として,CO2濃度が一定値以下に収まるように換気を行う中で部屋利用終了時における室温を予測し,予測室温が条件を満たす場合に空調の消費エネルギーを削減するシステムを実装した.室温の予測にあたっては,予測時点の室温及び過去の空調データが使われる. 新型コロナウイルス感染症の影響で有人状態での実験の実施には制約があったため,空調データの収集及びシステムの評価実験は少人数または無人の状態での実施を中心として,適宜シミュレーションを援用した.室温については実際に計測を行い,予測値との比較により提案手法の精度を評価した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響で実験の実施に制約が生じた.また,エネルギー消費の効率化に求められる要件について再検討が必要と判断し,当該年度はこの検討を進めた.これは当初予期していなかったため,当初の計画よりやや遅れていると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,当初の計画通り可能な限り実データを用いた評価実験を行う。やむをえず実データでの評価実験が難しい場合は、計算機シミュレーションによって補う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により実験の実施や学会参加の計画に影響があったため,次年度使用額が生じた.次年度使用額は,次年度に行う実験や対外発表の経費として使用する予定である.
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