研究課題
若手研究
本研究では、データサイエンス等の基盤技術の一つであるテンソル分解の計算手法の高性能化を目的として、従来の数理的な視点に加えて、高性能計算(HPC)の視点から最新の計算機の特徴を考慮することで、より効率的な計算手法の構築を試みた。具体的な成果としては、代表的なテンソル分解計算の主要部に対して、条件に応じて適切な実装方法を選択することで計算を高速化することが可能であることを示した。また、テンソル分解と関連の深い行列計算に対して、既存手法よりも効率的な計算手法を新たに提案し、その有効性を確認した。
高性能計算、数値線形代数、応用数学
本研究では、様々な分野での活用が期待されているデータサイエンスの基盤技術の一つであるテンソル分解の高性能化を目的とした研究を行った。また、計算機の複雑化・多様化により、数理とHPCの両方の視点が効率的な計算の実現に不可欠であり、本研究を通して、その重要性を示すことができた。国内のHPC分野におけるテンソル分解の研究事例が乏しかったので、本研究をきっかけとして、今後、様々な研究が展開されることが期待される。