令和3年度の研究成果は以下の通りである。 1.多重露光動画像を用いた高ダイナミックレンジ動画像の生成 高ダイナミックレンジシーンでは、露光量不足・過多により生じるランダムノイズや黒潰れ・白飛びなどの画像劣化を補正する必要がある。そこで、Plug-and-Playに基づく多重露光動画像復元手法を提案し、ランダムノイズにより劣化した多重画像から黒潰れ・白飛びのない鮮明画像の復元を実現した。 2.ハイパースペクトル画像の異常検知 ハイパースペクトル画像の異常検知手法として主成分分析やReed-Xiaoli Detectorなどがよく用いられているが、これらの手法はノイズに敏感であり、センサノイズによりハイパースペクトル画像が著しく劣化している場合には、所望の異常値のみを検出することは困難である。そこで、センサノイズにより劣化したハイパースペクトル画像から異常検知をロバストに行うためにテンソルロバスト主成分分析に基づくテンソル分解手法を提案し、センサノイズの除去および異常検知を実現した。
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