研究課題
日本の大規模コホート調査、Japan Public Health Center-Based Prospective Study (JPHC)のデータを用いた、体重変化と死亡リスクの関係の分析を前年度より継続している。統計分析の専門家との議論によって明らかになった分析の問題点(missing dataの取り扱いやgrowth mixture modelのクラス数の決定など)を見直し、またさらなる変数を考慮することで解析結果の感度分析を行っている。その結果、50代以降で同じような体重変遷をする人の中でも、それ以前から体重減少を経験した人の中で有意に高血圧や糖尿病の人が多く、死亡リスクにも関係していることが分かった。また年齢に応じて変化する様々なアウトカム(体重など)をグループ間で比較するときに必要なサンプル数を計算するデータドリブンな手法(plasmode-simulation)を開発した。マウスなどを用いた動物実験だけでなく、人を対象にした臨床試験をデザインする上で重要な技術になると考えている。
3: やや遅れている
新型コロナウイルス感染症の流行で共同研究を行うことが困難な状況が続いている。Zoom等を用いた定期的なミーティングを通じて少しづつ研究を進めている状況である。
共同研究が困難な中でも一定の結果が得られたので、次年度中に研究結果をまとめて国際誌に報告することを目標とする。
新型コロナ感染症の流行により計画をしていた日米間の共同研究に大幅な遅れが生じた。そこで、次年度はお互いの国を訪問することや、学生による研究支援のために研究費を使うことで研究を加速させたい。
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Cell Reports
巻: 36 ページ: 109560
10.1016/j.celrep.2021.109560