本研究の目的は、タンパク質コード領域に見つかる意義不明なミスセンスバリアントが、そのタンパク質の分子機能へ与える影響を評価するための手法を開発することである。 タンパク質立体構造における各アミノ酸残基周辺の空間配置情報に着目し、疾患関連変異と中立変異とを比較したところ有意な差異を見出した。また、異なるアミノ酸残基の空間配置が類似している場合は、疾患関連変異よりも中立変異の場合に多いことがわかった。この結果より、空間配置を比較することで、その構造環境におけるアミノ酸置換の適応度を評価できる可能性が示唆された。
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