近年懸念されている沿岸域におけるマイクロプラスチックの存在量増加は、マイクロプラスチックを媒体とする有害化学物質による環境汚染を引き起こす可能性がある。本研究では都市部の水域における調査や室内実験を行い、マイクロプラスチックに関連した有害化学物質の挙動について研究を行った。その結果、海域から採取した漂流マイクロプラスチックから疎水性の有害化学物質(多環芳香族炭化水素類)が残留していることが確認され、マイクロプラスチックを反応場として進行すると予想される汚染物質の吸着や変換といった挙動に着目した研究は今後も継続すべき課題であることが示された。
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