これまでのリサイクル技術のLCAでは、特定の廃棄物に対して特定のリサイクル技術を適用する事例研究が中心であった。本研究は、幅広い製品種に素材の形で含有される炭素に着目し、リサイクル技術を特定せずに、「その炭素が、リサイクルによって完全同質の素材に再生できるとしたら」の前提に基づいて、循環利用できる炭素の最大量を見積もった。化学繊維製造時のCO2排出量が多きいことから、衣料品の長期利用、再利用、効率的なリサイクルが重要であること、リサイクル率が高いと思われがちなプラスチック製品も、適切なリサイクル関連法が適用されないためにプラスチック中炭素の約40%が散逸していることが明らかとなった。
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