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2020 年度 実績報告書

ポリネシア・ツバルにおける気候変動ツーリズムと観光経験

研究課題

研究課題/領域番号 18K18285
研究機関東京経済大学

研究代表者

小林 誠  東京経済大学, コミュニケーション学部, 准教授 (10771826)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード気候変動ツーリズム / 観光経験 / 消えゆく景観 / ポリネシア / ツバル
研究実績の概要

本研究は、ポリネシア・ツバルを事例に、気候変動ツーリズムにおける観光経験について明らかにすることである。当初の予定では、今年度はツバルにて現地調査を行い、気候変動と観光の現状について一次資料を得ることを計画していたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて渡航が不可能になったため、オンラインでの調査となった。また、世界的に国際観光者数が激減する中で、2020年度はツバルへの観光旅行は事実上、不可能となっていたため、観光がなくなった後の状況についてのオンライン調査となった。
こうした状況は調査の実施という点では不利に働いたものの、改めて気候変動ツーリズムについて考える上では必ずしも悪いことばかりではなかった。本研究が消えゆく景観をめぐる気候変動ツーリズムをテーマにしていたこともあり、この状況の中で改めて観光とは何であったのかを考え直すことができた。
具体的には、これまでの調査で得たデータを再分析するとともに、補足的な聞き取り調査として、ツバルでエコツーリズムを牽引してきた団体の元スタッフやその参加者からオンラインでの聞き取りを行った。それにより、これまでは観光という現場においてゲストがどのようにホスト社会や現地の景観を認識してきたのかといった文化的な側面に主に注目してきたが、ゲストとホストがどのようなつながりをつくりだしてきたのかといった社会的な側面を新たに浮き彫りにすることができた。
並行して、ポストコロナにおける観光をめぐる最新の研究の分析を進めた。それにより、ツバルにおける気候変動ツーリズムを現代社会に位置付けるとともに、人と人とが誤解を伴いながらも出会い、葛藤を抱えながらもつながり、時に対立しながらも、時に連帯をつくり出す観光というダイナミズムを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] Replanting, Responding, and Remembering: Shaping landscape on Kioa Island in Fiji2020

    • 著者名/発表者名
      Makoto Kobayashi
    • 学会等名
      Anthropology and Geography: Dialogues Past, Present and Future. Royal Anthropological Institute. online conference.
    • 国際学会
  • [学会発表] 「「約束の地」での不安――フィジー・キオア島の土地をめぐる歴史と現在」2020

    • 著者名/発表者名
      小林 誠
    • 学会等名
      『科学研究費補助金「紛争後社会のレジリエンス:オセアニア少数民族の社会関係資本と移民ネットワーク分析」(代表者:丹羽典生)研究会』(オンライン開催)
  • [図書] 「島に萌える――ツバルにおける気候変動、科学、キリスト教」『萌える人類学者』2021

    • 著者名/発表者名
      小林 誠
    • 総ページ数
      19
    • 出版者
      東京外国大学出版会
    • ISBN
      978-4904575864
  • [図書] 「備蓄」『世界の食文化百科事典』、pp.438-439。2021

    • 著者名/発表者名
      小林 誠
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      978-4621305935

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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