有機/無機複合材料の表面や階層界面の主要分子の分布や濃度を3次元で可視化する分析技術の開発に取り組んだ。世界最高強度の高速C60イオンビームと高精度の静電型四重極レンズを用いて、世界初の高速C60イオンマイクロビーム(1um径)の形成に成功した。表面分析の手法は2次イオン質量分析法(SIMS)とした。スパッター収率の優れた高速C60イオンをSIMSの1次イオンにすることで、従来のイオンビームでは困難であった高分子材料の主要分子に対する高精度な分析が可能になる。無機材料に対するデモ計測では、材料を構成する分子分布の2次元イメージングをミクロレベルの高分解能で取得できることを確認した。
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