研究課題/領域番号 |
18K18312
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
今泉 博子 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (20746656)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 植物工場 / 被災地復興 / 子ども / 地域振興 |
研究実績の概要 |
2020年度は、対象地である宮城県名取市閖上地区の閖上小中学校において昨年度実施した、植物をテーマに地域の人々をつなぐ「校章花壇づくり」の授業を、より地域主体の形で実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響で外部の人間が小中学校へ入構することが不可能となり、小中学校の周囲の人々とのやり取りで活動継続できる方法を模索した。 7-9月は、花壇づくりに必要な花苗を、近隣の宮城県農業高校に栽培してもらうため、打ち合わせを行った。千葉大学が2012年に仮設住宅に設置した植物工場施設を高校に移設していたため、その植物工場を用いて、温度をコントロールしながら栽培を行った。昨年度授業に参加していただいた地域で花き農業を行う菅井園芸の方には、宮城県農業高校の栽培のサポートを行っていただいた。また、同じく昨年度授業に参加してくださったNPO法人名取ハマボウフウの会とも連携し、花壇の中央に位置する地域のシンボル・ハマボウフウの苗を入手した。 10-11月は、閖上地区の復興住宅の住民が集まる閖上西集会所における地域の「お茶っこ」に2回参加し、地域住民とともに校章花壇づくりを行う取り組みを行った。昨年度制作した花壇(プランター)が分解・移動できる形であったため、高齢の方が多く参加する中でも、椅子に座ったまま作業を行うことができ、多くの方に関わっていただけた。 花を植えた花壇は、小中学校前に運搬・設置し、小中学校の生徒に水やりをお願いする形で人々のつながりを実現した。 最終年度の取組としてはやり切れなかった部分が多かったため、2021年度まで研究を延長し、より地域主体の取組として継続していけるようにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、取り組みの中心となる小中学校に外部から人が入ることが難しくなってしまったため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度も研究を延長し、より地域主体の取り組みとして継続していけるよう、プログラム面、ハード面での整備を進める。新型コロナウイルス感染症の影響はしばらく続く見込みと考えられるため、現地の多くの人々により取り組みを理解していただけるような資料作成などを進め、長く残るものになるよう工夫する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた出張回数に満たなかった。 また、大学からの別予算で出張費を賄えたため。
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