研究課題
若手研究
本研究では見立て遊びを通したデザイン支援のための、折り紙を題材とした形状生成アルゴリズムやモデリングシステムについて研究した。特定の折り方のみを使用して紙を折りたたんだ形状群を自動的に生成し、その中にユニークな形状がどの程度含まれるかを調査する実験を行った。また、合同判定によるユニーク形状の抽出を応用して、折り手順を推定することが容易あるいは困難な折りたたみ形状の設計手法を提案した。
コンピュータグラフィクス
本研究の学術的意義としては、数回の折りたたみ操作で生成される候補群にどのような形状が多くあるいは少なく出現するかを示した。折り紙の数理において折りたたみ方の候補が増加する様子は明らかでなく、その解明に貢献するものである。また、折り紙は形の見立てを楽しめる身近な文化のひとつであり、こうした対象への数理的なアプローチを広く公開していくことは、社会的な数理への興味と理解を促進させることに繋がる点で意義がある。