生産者の経験と勘によるノウハウの蓄積、農作物の価値の向上を目指し、これまでに生産者、消費者、直売所を繋ぐモデルを作り、コミュニケーションツールとしての情報システムの構築をおこなってきた。しかし、農業就業者の6割以上が高齢者ということもあり、IT機器を活用する意識が低い状況であった。昨年度まで行なった道の駅における実証実験においても利用率を上げることが課題となった。そこで、本研究では生産者と消費者を繋ぐ新しい情報の形をデザインした。地元生産者が販売を行う直売所や学校給食などを中心にヒアリングを行い、データを集め、分析を行なってきた。これにより、問題点が明らかにすることができた。これにより地域をデザインし、必要なシステムの設計を行い、自治体に対して導入のための助言を行うことができた。 更に、農業分野にITを積極的に導入できるよう高齢者が直感的に操作でき、継続的な利用が可能なインタフェースデザインの研究を行った。特に、これまでの慣れた行動を大きく変えることなく情報機器の導入を行い必要な情報を必要なタイミングで知らせることができるように取り組むことができた。 また、これらの取り組みは国内外で開催される研究会、会議や論文にて発表を行い一定の評価を得ることができた。
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