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2020 年度 実施状況報告書

放送番組アーカイブの日欧米比較──戦争資料映像の構成と国際展開を基軸として

研究課題

研究課題/領域番号 18K18327
研究機関筑波大学

研究代表者

辻 泰明  筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (30767421)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード戦争映像 / 放送番組 / 国際展開 / 映像アーカイブ / インターネット動画
研究実績の概要

本研究の目的は、第二次世界大戦前後の時期における戦争に関する映像資料の構成と展開を基軸として、日欧米の公共的放送番組アーカイブを調査し、これまでおこなわれていなかった国際比較の観点にたって、それぞれの特性を解明することである。3年目にあたる2020年度は、前年度までのアメリカの放送番組アーカイブ(NAVCC 国立視聴覚資料保存センター やNARA II 国立公文書館の映像部門など)、フランスの放送番組アーカイブ(INA国立視聴覚研究所など)における調査結果を統合して分析をおこない、前年度までの研究結果をとりまとめを進めた。
とりまとめにあたっては、まず、これまでの訪問調査およびインタビューの結果およびデータベースにおけるコンテンツ収蔵の構造と戦争映像コンテンツ展開に関するデータの調査結果を整理し、日欧米各国の公共的放送番組アーカイブの比較分析を行う環境を整えた。
その上で、日欧米の公共的放送番組アーカイブをコンテンツ展開の観点から比較する分析をおこなった。
その結果、欧米には、日本には存在しない専門職映像アーキビストが存在し、インターネット配信を主とする次世代メディア環境下での映像資料の組織化と国際展開にあたって中核的な機能を果たしている、などの知見を得た。
また、これらの調査および分析の過程で明らかになった結果を学術的にまとめ、その一部を、2020年に発行した図書『映像アーカイブ論 ──記録と記憶が照射する未来──』に反映させた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3か年計画の3年目である2020年度は、新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックによって、海外での実地訪問による補完調査などが事実上不可能になった。そのため、前年度までの調査結果に関する取りまとめをすすめ、可能な限りの分析と考察をおこなった。その結果を、2020年度に発行した図書に反映させるなどの成果も得ていることから、一部、不可抗力による積み残しがあるとはいえ、おおむね順調に進展していると判断できる。

今後の研究の推進方策

次年度は、アメリカおよびヨーロッパにおける公共的放送番組アーカイブに関する調査結果など、2020年度までの実績と成果を基に、日欧米の国際比較分析をさらに進め、必要に応じ補完的調査を実施した上で、調査結果の最終的な取りまとめと総合分析をおこない、論文あるいは専門学術書などにおいて成果発表をする方針である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックにより、やむをえず、研究の一部を順延した結果、補完的調査や設備購入を次年度に繰り越したことによる。次年度において、調査の実施、必要な備品の購入を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 映像アーカイブ論──記録と記憶が照射する未来2020

    • 著者名/発表者名
      辻 泰明
    • 総ページ数
      172
    • 出版者
      大学教育出版
    • ISBN
      978-4-86692-098-6

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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