「わたしの身体」とは?「わたし」と「他者・外界」とはどのように関わり合っているのか? こうした私たちの認知活動の根幹をなす問いに対し、「締め付け機」を使ったアプローチを提案した。 「締め付け機」とは使用者が自分で全身に圧力をかけてリラックスする機具であり、主に作業療法の場で活用されてきた。一方、本課題では、この機具の発明者が自閉症の問題を克服し「この機械が『他者への共感』を教えてくれた」と語ったことに注目し、身体と心の関わり合いを観察するための装置として有効と考え、実験を実施した。 主な結果として、締め付け機により個々人の「表象的な縄張り空間」の境界が薄れる傾向を実験実証し、論文2報を発表した。
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