現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画以上の進展が見られ,脳動脈瘤に対する脳血管内治療,臨床において主に使用される塞栓治療コイルおよび,複数の独立なワイヤが編み込まれて構成される編み込みステント(braided stent)について,それぞれ血管内へ留置する計算力学シミュレータの構築を達成した.本シミュレータを用いた留置シミュレーションの実施により,治療用デバイスの物性や,デバイスの留置対象である血管形状の違いが,各デバイスの展開挙動や展開後形状へ与える影響を明らかにした.さらに,これらの展開過程におけるデバイスの挙動を構造力学的観点から解釈することを目指し,展開中において各デバイスに蓄積される弾性エネルギの推移を評価することで,デバイスの展開挙動を力学的観点から解釈することが可能となり、構築したシミュレータの意義を示した(Otani et al., Int. J. Mech. Sci., 2020, Shiozaki et al., Int. J. Numer. Methods Biomed. Eng., 2020).
|