研究成果の概要 |
本研究では、高い増殖能と分化能を備えたヒト肝細胞前駆細胞をダイレクトリプログラミングの手法で作製することを目的とした。肝臓の発生に重要な転写因子の組み合わせを再検討した結果、最終的に3つの転写因子(FOXA3, HNF1A, HNF6)をヒト臍帯静脈や末梢血由来の血管内皮細胞に導入することで、長期培養による安定的な増殖が可能なヒトiHep細胞を作製することに成功した。この細胞は、3次元培養下において肝・胆管組織様構造を形成し、それぞれ機能的な肝細胞と胆管上皮細胞へ分化・成熟する能力を持つことが明らかとなった。
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