研究課題/領域番号 |
18K18379
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内藤 瑞 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (50755329)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 薬物送達システム / 核酸医薬 / 筋疾患 / 骨格筋標的 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、一般的に、薬物送達効率が極めて低いとされている全身の筋組織(骨格筋および心筋)に、核酸医薬などの次世代中分子医薬品を送達することを目的として、分子サイズを精密制御した薬物送達システムの開発を行った。その結果、10~20nmの水溶性分子が、10 nm以下の分子と比べて腎排泄が抑制され、20 nm以上の分子と比べて筋組織への浸透性が亢進していることが確認されたことから、筋組織への薬物送達システムのプラットフォームとして有用であることが実証された。さらに、開発した薬物送達システムに核酸医薬を搭載したところ、核酸医薬単独と比べて約6倍の集積効率を示すことが確認された。
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自由記述の分野 |
薬物送達システム
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重度の筋疾患は運動機能や心肺機能の著しい低下を伴う致死性の高い難治性疾患であり、アンメットメディカルニーズとして治療方法の開発が強く求められている。本研究は、筋疾患への新たな治療戦略を提案するものであり、社会的意義は極めて高い。また、近年の抗体医薬や核酸医薬などの中分子医薬の研究開発の進展に伴い、中分子医薬品と同程度のサイズをもつ薬剤(またはそのDDS)の体内分布に関する体系的な研究が求められている。この点においても、本研究は中分子医薬品の分子サイズ域を含む分子の体内動態分布を明らかにする技術開発であり、薬理学的に今後の医薬品開発において極めて重要な知見となるものである。
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