“持続性”心房細動では,アブレーションの成功率は大きく低下する。その要因は,どこを焼灼すべきかがわかっていないためである。代表者は,“心外膜脂肪が心房筋に浸潤する局所”で炎症と線維化が惹起され心房細動の原因となるという知見を発表した。学術的「問い」は,“心外膜脂肪が心房筋に浸潤する局所”は,①心房細動の基質を形成しており,心房細動カテーテルアブレーションの標的治療部位になるのではないか?,および②ラマン散乱分析を応用すれば,この箇所を検出できるのではないか?である。代表者は,ラマン散乱光分析による生体組織の線維化特定法を開発中で,線維化および脂肪組織に特異的なラマンスペクトルを検出できた。
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