現在までに様々な加温装置が臨床応用されているが、癌の大きさに応じてピンポイントで、なおかつ体に傷をつけずに加温可能な装置が開発されておらず、画期的加温装置の開発が急務である。一方、温度計測に関しては、既存の加温装置の大半が生体内温度計測を熱電対温度計に頼っているのが現状であり、生体内の2次元温度分布を把握できないまま治療を行っている。すなわち、温度計測の側面からも非侵襲温度分布見える化システムの完成が俟たれている。この様な背景から、本研究成果によって開発した超音波による温度計測システムを有する非侵襲加温装置の創出は、国内外において重要な位置づけにあると考えられる。
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