研究課題
若手研究
体温と睡眠に関する生体機序を利用した生体制御基盤技術を開発し、日中活動時の睡眠介入効果について検証した。具体的には、生理心理計測実験に基づいて刺激部位や呈示条件を検討し、その諸条件をコントローラに反映させた。効果検証実験の結果、非制御時と比較して、制御時では覚醒低下が緩やかとなり、当該コントローラの有用性が確認された。
生体情報工学
対象者に一切の心的負担をかけることなく不随意機能を制御しようとする試みは、国内外において類例がない。これまで明らかになっていなかった部位刺激による体温と皮膚表面温度と熱放散に関するメカニズムを紐解くとともに、そのメカニズムに基づいて製作された生体制御システムの有効性を示すことができたことの学術的意義は大きいと捉えている。また、生体工学と制御工学を基盤としたキーテクノロジーのエビデンスを示し、学術的に新しいパラダイムを切り開くことができたという点においても意義深い成果になったと考えている。