研究課題/領域番号 |
18K18480
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
出口 康夫 京都大学, 文学研究科, 教授 (20314073)
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研究分担者 |
喜多 千草 京都大学, 文学研究科, 教授 (10362419)
本田 康二郎 金沢医科大学, 一般教育機構, 准教授 (40410302)
神崎 宣次 南山大学, 国際教養学部, 教授 (50422910)
眞嶋 俊造 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (50447059)
大西 琢朗 京都大学, 人社未来形発信ユニット, 特定准教授 (50773529)
伊勢田 哲治 京都大学, 文学研究科, 准教授 (80324367)
四ノ宮 成祥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 教授 (40505260)
久木田 水生 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (10648869)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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キーワード | 軍事研究 / デュアルユース / 先端科学技術 / ELSI |
研究実績の概要 |
本研究は、書籍刊行を除いて、当初予定の研究をすでに終えている。書籍刊行については、新型コロナ感染症の影響を受けて編集作業が難航したが、第2稿まで進んでおり、2022年8月に昭和堂から『軍事研究を哲学する:科学技術とデュアルユース』と題して刊行の予定である。 しかしながら、この編集作業中、本研究のテーマである軍事研究とデュアルユースに大きく影響する情勢変化が二つ生じた。それは、経済安全保障の政策化と、ロシアによるウクライナ侵攻である。経済安全保障は、従来の安全保障と比べて、アカデミアも含めた民間が重要なアクターであり対象ともなる。そのため、軍事安全保障とは異なるが、国家安全保障の重要な側面である経済安全保障の扱いについて、本研究では検討した。またロシアによるウクライナ侵攻も、国家安全保障を前景化させており、安全保障の能力向上についての議論が盛んになっている。これら二つの変化により、アカデミアは、これまでも安全保障貿易管理や自主規制などを実施してきたが、より国家安全保障の要素を考慮する必要に迫られていると思われる。 こういった情勢の変化を受け、本研究は、成果刊行物『軍事研究を哲学する』の原稿を再確認した。その結果、本書籍の内容は、これら情勢変化にも十分耐えうる妥当性を有していると判断し、大幅な変更の必要がないこと、必要に応じて個々の情勢変化に言及し妥当な記述となるよう加筆修正することで対応した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでに第2稿の攻勢が終了するなど編集作業は佳境を迎えており、2022年8月の刊行予定日に向けて、より質の高い書籍とするべくブラッシュアップに取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染症の影響で研究遂行に遅れが生じ、研究期間を再び一年延長したが、最終成果報告となる『軍事研究を哲学する』は第2稿の校正は終了しており、研究目的達成の目途はついている。 刊行後、本書籍の書評会を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果を広く還元するために、刊行する書籍の専門家への配布を予定しており、その費用に充てる。また当該書籍の書評会を予定しており、その費用に充てる。
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