研究課題/領域番号 |
18K18492
|
研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
上田 学 神戸学院大学, 人文学部, 准教授 (80546143)
|
研究分担者 |
シェアマン スザンネ 明治大学, 法学部, 専任教授 (00318651)
児玉 竜一 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10277783)
木下 千花 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (60589612)
谷口 紀枝 日本大学, 芸術学部, 研究員 (70782697)
小川 佐和子 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (90705435)
土田 牧子 共立女子大学, 文芸学部, 准教授 (30466958)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
キーワード | 映画史 / 映画学 / 映像学 / 演劇学 / 芸能史 / 日本文学 |
研究実績の概要 |
2018年度は、まず国際学会のThe Twenty-Second Asian Studies Conference Japan(国際基督教大学、2018年7月1日)で、“The Genealogy of Shinpa Films from the Early Era to after the War”と題したパネルを小川佐和子が組織し、谷口紀枝、上田学、小川、スザンネ・シェアマンが発表者を、木下千花がディスカッサントを、シェアマンがチェアを務め、新派映画に関する研究の現状や、同時代の演劇や文学との生成関係、観客の受容空間などについて、議論を深めた。あわせて第一回研究会を開催し、研究遂行上の課題とスケジュール、最終的な研究成果の発表方法についての確認をおこなった(同)。また上田と児玉竜一が、「八千代座に甦るサイレント映画たち」(熊本県山鹿市八千代座、2018年9月1日)のシンポジウム「大正時代の映画と演劇の劇場風景」で、日本の無声映画に関して、地方における受容や、新国劇との関係についての招待講演をおこなった。さらに、日活向島の新派映画と同時代の連鎖劇について、上田が文献資料にもとづく調査を進め、第二回研究会で「新派映画をめぐる問題系 ―田中栄三と連鎖劇を中心に―」と題した研究発表をおこない、シェアマン、小川、谷口と、新派映画の形式や興行を中心に議論を重ねた(新長田勤労市民センター、2018年10月26日)。またサイレント期に製作された、現存する新派映画のフィルムについて事前調査をおこない、次年度に実施する共同調査の準備を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度は、研究計画に従い、国際学会におけるパネル発表をおこない、あわせて二度の研究会を開催して、共同研究内で新派映画に関する研究上の課題と可能性についての議論を深めた。ただし、現存するフィルム、ノンフィルムの共同調査についてはやや遅れており、2019年度の早い段階で実施する予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
2019年度において、第三回研究会を国立映画アーカイブ(6月15日予定)で開催し、現存する新派映画および関連する日本映画について、共同調査をおこなう。また、映画祭のシンポジウムや学術誌の特集などを通じて、本研究の成果を発表することを計画している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本研究の採択後に新たに加わった研究分担者1名については、実質的な研究期間が短かったため、また特に繰越金額が多かった研究分担者2名については、研究費の執行計画について齟齬があったため、2019年度の各分担者への配分額を調整することで、使用計画の修正をおこなった。
|