研究課題
2019年度は、前年度に実施した研究会等での議論と関連資料の調査を踏まえ、以下の研究活動を進めた。まず国立映画アーカイブにおいて、研究代表・分担者の上田学、スザンネ・シェアマン、児玉竜一、木下千花、谷口紀枝、小川佐和子、土田牧子による第三回研究会を開催した(2019年6月15日)。戦前期の8作品の新派映画を特別映写観覧により調査した後、オブザーバーの斉藤綾子(明治学院大学)を交え、新派映画の定義と形式、インターメディアリティに関する議論をおこなった。続いて、神戸映画資料館で開催された神戸発掘映画祭2019のプログラム「明治大正期の新派映画」を共催し(2019年10月27日)、児玉が「新派」の定義と演劇史・映像史的な変形について、上田が新派映画の東アジアにおける連環について解説をおこなった後、調査成果にもとづき早稲田大学演劇博物館所蔵『朝顔日記』『生さぬ仲』から作成した新プリントほか1作品の新派映画を上映し、研究成果を社会的に発信した。さらに、早稲田大学において第四回研究会を開催し(2020年2月3日)、谷口、小川、シェアマンによる研究発表、および河野真理江(立教大学)による招聘講演と、上田、土田、斉藤ほかを交えた、新派映画とメロドラマ、比較文化に関する広汎な議論がおこなわれた。これらの研究成果については、上田、シェアマン、小川、谷口が学術論文にまとめ、『映画学』(34号、2021年発行予定)の特集として、その成果を発信予定である。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件)
The Japanese Cinema Book, edited by Hideaki Fujiki and Alastair Phillips (London and New York: British Film Institute)
巻: - ページ: 126-137
巻: - ページ: 243-258
The 2018 Proceedings of Domitor
巻: - ページ: -
The East Asian Dimension of the First World War: Global Entanglements and Japan, China, and Korea, 1914-1919, edited by Jan Schmidt and Katja Schmidtpott (Frankfurt and New York: Campus Verlag)
巻: - ページ: 159-182
『ユリイカ』
巻: 2019年8月号 ページ: 71-78
『日本大学芸術学部 日本大学研究員 研究報告書 第18回』
巻: - ページ: 4-11