研究課題/領域番号 |
18K18528
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岡崎 敦 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (40194336)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 資料・情報管理 / アーカイブズ / 図書館 / 公共歴史学 / 公共考古学 / 専門職養成 |
研究実績の概要 |
2019年度の研究活動として、研究基盤の形成と具体的な検討、公共歴史学および考古学に関する研究会の開催、アーキビスト養成に関する講演会の企画・運営、2019年度研究成果報告書の刊行をあげる。具体的には、 1.研究基盤の形成と具体的な検討:アーカイブズ、アーキビストを始めとする情報資源管理機関、専門職のミッションの再定義、養成等について、世界や日本の動向について検討を開始し、一部は、研究動向論文として報告書に掲載した。 2.研究会の開催:2019年4月13日、九州西洋史学会との共催により、「公共歴史学、公共考古学の射程:歴史実践と資料」と題するシンポジウムを開催した。大阪大学の藤川隆男教授をゲストに招き、多数の参加者をえて活発な議論が展開された。2019年11月2日、「パブリックアーケオロジーの射程:背景、成立、現状」 と題する研究会を開催した。松田陽氏、岡村勝行氏という日本における権威お二人をゲストに迎え、研究会メンバーだけによるクローズな会として開催し、濃密な議論が行われた。 3.アーキビスト養成に関する講演会の企画、運営:2019年12月7日、学習院大学大学院アーカイブズ学専攻と協力し、フランス国立文書学校のオリヴィエ・ポンセ教授をゲストに迎えての講演会を開催した。内閣府、国立公文書館、アーカイブズ学会等の後援のもと、非常に多くの参加者をえて、活発な議論が展開された。 4.2019年度研究成果報告書の刊行:年度内に開催したすべての研究会、講演会の概要を報告する記事、さらには、研究会メンバーによる個別論考を掲載した。紙媒体のほか、ウェブ上でも公開した。 http://hdl.handle.net/2324/2557155
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2019年度は、研究基盤の形成と具体的な検討、研究会等の開催、研究成果の公表などの諸点で、当初予想以上の進展を見ることができた。 1.研究基盤の形成と具体的な検討:関連の文献や資料の収集を続行するとともに、関連団体、関係者との連携を進めた。情報管理専門職の養成について、具体的な研究成果の一部を公開した。 2.研究会等の開催:2019年度は、関係団体との連携も進めながら、合計3回のイベントを開催した。公共歴史学と公共考古学をテーマとするシンポジウム、研究会では、日本を代表する研究者をゲストに迎え、濃密な議論が展開された。また、日本のアーカイブズ関係機関と連携して、フランスから専門家を招聘しての講演会を開催した。 3.年度末には、2019年度の活動成果報告書を刊行した。企画、開催したすべてのイベントの報告記事を掲載した他、共同研究の研究成果も一部公開した。 総じて、内外の関連組織や研究者との連携をより一層深め、今後の活動の射程を広げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、共同研究の最終年度にあたるため、総括のための活動を主として行う。具体的には、 1.共同研究を総括するイベントの開催を予定している。 2.研究成果報告書を刊行する。個別論考のほか、関係資料、参考文献データベース等も掲載予定である。紙媒体のほか、ウェブ上でも公開する。 3.共同研究終了後のさらなる活動の発展、展開をにらみ、関係組織との連携をさらに深めるとともに、2021年度以降の活動について、検討する。
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