2022年度は、共同研究を総括する研究会を開催し、最終的な研究成果をとりまとめる報告書を刊行した。また、関係するテーマの研究やプロジェクトを支援し、その成果の一部を最終成果報告書のなかで公表した。 2022年度研究成果報告書(2023年3月刊行)に掲載した研究成果は、以下のとおりである。 1.「共同研究総括研究会」(2022年8月27日)。共同研究全体を総括するため、3名の報告者からなる研究会を開催した。2.「『歴史総合』の行く末 ─教員志望学生と現場教員による試論─」と題するシンポジウム(2022年8月21日、九州西洋史学会若手部会主催、オンライン開催)。中等教育における「歴史総合」の導入を受けて、その理念と実践を再検討する企画。報告書では、当日の報告に加えて、「歴史資料の適切な管理と提供」に関する寄稿も掲載した。3.「中村哲九大プロジェクトと哲縁会」。九州大学が、ペシャワール会と協定を結んで展開している事業の紹介で、附属図書館が運営するメモリアルアーカイブ、ならびに関係する学生主体の運動について、後者の代表者を務める学生自身による寄稿を掲載した。4.「情報管理専門職養成、キャリア形成に関する論考」。本共同研究の目標の一つとして掲げたテーマに関する論考で、図書館司書と文書館アーキビストがそれぞれ対象となっている。 他方、共同研究に係る研究者たちは、それぞれ本課題に関係する研究を続行し、その成果の一部を、論文や論評、あるいは研究報告のかたちで公表した。
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