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2018 年度 実施状況報告書

多様な地理パターンの定量的自動抽出手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K18535
研究機関東京大学

研究代表者

貞広 幸雄  東京大学, 大学院情報学環, 教授 (10240722)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード点パターン / 空間統計
研究実績の概要

本研究は,多様な点パターンを抽出・分析する新たな手法を開発するものである.本年度は初年度に当たることから,最初に,点分布に関する既存の地理パターン抽出手法のレビューを行った.最近隣距離手法,区画法,K関数法,LQ法,空間スキャン統計など,既に多くの手法が開発されており,それぞれの特徴を改めて理解した.その結果,既存手法では,各地点近傍の点分布の特徴を密度やLocal Moran's Iなどの単一の指標に集約するために,パターンの多様性を十分に表現できないことを確認した.そこで次に,既存手法の短所を克服すべく,新たな手法の開発を開始した.交付申請書にも記したとおり,既存手法の課題を解決する方法の一つは,各地点を中心とする円内での分布の特徴を複数の指標で表現することである.円の中心からの距離帯別点密度を算出して比較すれば,各円内のクラスターを識別することができる.或いは方向別点密度を算出すれば,分布の方向性に関するパターンを抽出できる.但しこの方法では,指標群の計算量抑制と,新たな統計的検定手法の開発が必要であることから,計算量をn log n以下に抑えるアルゴリズムを検討している.現時点では,空間スキャン統計の計算量は実用的であると広く認識されていることから,その計算過程を改変して利用することを考えている.現在開発中のアルゴリズムについては,一部を実際にプログラムとして実装し,NTTのテレポイントデータを用いて動作確認を行っている.現状のPC上ではCPUの能力が低く,計算時間が実用時間内で収まらないという問題に直面している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画にほぼ沿った形で順調に進展していると考えている.

今後の研究の推進方策

研究計画の通りに研究を進める予定である.

次年度使用額が生じた理由

本科研で使用するデータのうち,テレポイントデータについては貸与されることになり,購入が必要ではなくなったため.現在行っているプログラムについて,計算時間がかかりすぎていることから,高性能なPCとSSDの購入に充てたいと考えている.

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公開日: 2019-12-27  

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