| 研究課題/領域番号 |
18K18540
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| 研究機関 | 首都大学東京 |
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研究代表者 |
沼田 真也 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (20391138)
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| 研究分担者 |
保坂 哲朗 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (50626190)
高木 悦郎 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (60718675)
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| 研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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| キーワード | マレーシア / 熱帯雨林 / 国立公園 / 野生生物 / 保全 / 観光 / 生態教育 |
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| 研究実績の概要 |
熱帯雨林の野生動物の生態や季節性などは謎が多く、長期間にわたる詳細なモニタリングが必要である。しかし、持続可能な利用を実現するためには野生生物モニタリングが重要だが、保護地域管理者や行政が行うには人的・財源的に厳しく、観光のような外部の力を活用することが不可欠である。熱帯雨林を保全するための手段の一つとして観光に注目が集まっているが、その魅力を伝えることが課題となっている。観光客の多くは野生生物観察に対する関心や期待は大きいものの、通常、熱帯雨林では野生生物は密度が低く、夜行性のものが多いため、観察するのは簡単ではない。そのため、野生生物と観光客との接点は小さく、野生生物観光としての満足度はあまり高くない。そこで、東南アジア熱帯雨林を有する半島マレーシア、ジョホール州、エンダウロンピン国立公園において、野生生物の生態学的研究手法を活用した観光アトラクションプログラム（バーチャルハンティングプログラム：VH)の開発を進めている。2018年度はエンダウロンピン国立公園の自然散策路及び林道において撮影した野生生物映像データを用いて、野生生物の撮影の空間的、時間的特性を分析した。2018年度の調査では、林道において3種の絶滅危惧種を含む7種の野生哺乳類が撮影された。野生哺乳類の総撮影頻度は0.41（回／日）で、特にホエジカ，ヒゲイノシシ、イノシシが高頻度で撮影された。撮影頻度は種によって異なるものの、傾斜角、林冠被覆率、河川からの距離に有意な影響を受けることが明らかになった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ビデオカメラトラップによる中～大型哺乳類相の評価を継続しつつ、ジョホール州政府と調整を進め、定期的にジョホール州政府および管理組織と打ち合わせを進めている。野生生物調査は順調に進んでいるが、観光客に対する調査については、現場スタッフとの信頼関係と密な協力体制が必要であるため、現場スタッフに過度な負担がかからないように慎重にすすめていきたい。
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| 今後の研究の推進方策 |
カメラトラップを観光アトラクションとして具体化するためには、ビデオカメラトラップを用いたプロモーショナルツアーを実施し、野生生物撮影数、満足度やロイヤルティ等の体験の質、そして生態教育的効果を評価し、コスト計算とともに実現可能な事業の形にすることが必要である。そのため、2019年度中に、関係者とともに、実施プロセスにおける課題を抽出しながら、効果測定を進めていく予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
学内業務の関係で、予定していた調査出張が難しくなった。代わりに2019年度に調査を行うこととした。
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