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2021 年度 実績報告書

アジアにおけるマテリアルフローコスト会計の開発と普及に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K18577
研究機関神戸大学

研究代表者

國部 克彦  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (70225407)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2022-03-31
キーワードマテリアルフローコスト会計 / アジア / 環境 / サーキュラーエコノミー
研究実績の概要

アジア諸国におけるマテリアルフローコスト会計(MFCA)の開発と普及について,マネジメントコントロールシステム,中国における展開,サーキュラーエコノミーの関係について分析した。
MFCAとマネジメントコントロールシステムの関係については,日本企業のデータを基に分析し, MFCA、環境パフォーマンス、経済パフォーマンスの三者の関係を二段階回帰で分析した。その結果,MFCAをより積極的に実施している企業ほど、エネルギー消費量、CO2排出量、廃棄物発生量などの環境パフォーマンスを向上させる可能性が高いことなどを明らかになり,MFCAの有効性が証明された。
中国におけるMFCAの展開については,中国における包括的な文献調査を行い,さらに中国企業1社についてケーススタディを実施した。その結果,中国におけるMFCA研究は理論的もしくは規範的なものがほとんどで,実務への普及は進んでいないことが分かった。しかし,台湾企業の導入事例を参考にして中国でもMFCAを導入している企業のケーススタディを行ったところ,MFCAの有効性が示された。
MFCAとサーキュラーエコノミーの関係については,サーキュラーエコノミーの段階に合わせたMFCAの拡張的適用の可能性をフレームワークとして示し,太陽光発電を例にとって,中小企業への適用可能性について検討した。この方面へのさらなる展開のためには,MFCAの段階的適用が有効であり,ISO14053の活用が望まれる。
これらの研究の結果,MFCA は、省資源化によって環境パフォーマンスをいくつかの側面から改善できるため、生産性を向上させることができることが明らかとなり,アジア諸国における開発と普及が重要な課題であることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 2件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 中国におけるMFCAの研究動向と導入事例 ―普及のための課題を探る―2022

    • 著者名/発表者名
      謝江龍,宇晗,國部克彦
    • 雑誌名

      神戸大学大学院経営学研究科ディスカッションペーパー

      巻: 2022・07 ページ: 1~17

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] MFCAを用いたサーキュラーエコノミーへの対応 ―太陽光発電事例を用いた中小企業への展開―2022

    • 著者名/発表者名
      末次憲一郎,國部克彦
    • 雑誌名

      神戸大学大学院経営学研究科ディスカッションペーパー

      巻: 2022・06 ページ: 1~16

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Material flow cost accounting (MFCA) for the circular economy: An empirical study of the triadic relationship between MFCA, environmental performance, and the economic performance of Japanese companies2022

    • 著者名/発表者名
      Nishitani, K., Kokubu, K., Wu, Q., Kitada, H., Guenther, E. and Guenther, T.
    • 雑誌名

      Journal of Environmental Management

      巻: 303 ページ: 114219

    • DOI

      10.1016/j.jenvman.2021.114219

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2022-12-28  

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