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2020 年度 実施状況報告書

計算社会変動論の創成-計算社会科学による社会変動論の刷新-

研究課題

研究課題/領域番号 18K18588
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 嘉倫  東北大学, 文学研究科, 教授 (90196288)

研究分担者 中井 豊  芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (00348905)
武藤 正義  芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (00553231)
浜田 宏  東北大学, 文学研究科, 教授 (40388723)
永吉 希久子  東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (50609782)
瀧川 裕貴  東北大学, 文学研究科, 准教授 (60456340)
関口 卓也  国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 研究員 (70780724)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2022-03-31
キーワード計算社会科学 / 社会変動
研究実績の概要

本年度は新型コロナウイルス感染症拡大のため当初は研究活動に制約が加わったが、次のような知見を得ることができた。(1)新型コロナウイルス感染症拡大下での人々の外出自粛行動の推移を説明する微分方程式モデルを定式化した。約8000万台の携帯電話の位置情報から算出した都道府県別外出自粛率で検証したところ、自粛要請量が2020年2月後半と3月後半に増加する微分方程式モデルのフィットが状態空間モデルと同程度によいことが判明した。(2)Twitterにおけるメディア参照の特徴について、短縮URLも開いた形でのより詳細な分析を行い、右派コミュニティが右派マスメディアおよびまとめサイトを活用する傾向にあることを示した。(3)議題が論理的に結合している場合の意見形成について、数理モデル構築による理論研究を行った。第1に、正しい判断を下すのにコストがかかる場合に、どのような手続きを採用すれば各人がコストを払いやすくなるのかを議論した。第2に、判断精度の異なる諸個人の意見がデータとして得られた場合、各人の意見にどのような重み付けをすることが真の状態を推測するうえで最適であるかを議論した。(4)具体的な社会変動現象事例として社会の高齢化現象等に注目し、計算社会科学の技法を使い、分析を試みた。(5)計算社会変動論構築のために社会変動に関する概念的な整備を行い、その作業を通じて方法論としての計算社会科学の問題点を抽出し、それらを解決するための方策を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍のため国内での研究会を当初は開催することができなかった。このため研究の遅れが生じたが、その後はオンラインによる研究会を開催することによって遅れを取り戻すことができた。しかし完全に取り戻したとは言えないので、令和3年度もプロジェクトを継続することにした。

今後の研究の推進方策

オンライン会合を活用したり、オンラインで学会報告をしたりして、研究プロジェクトを推進して、研究成果を公表する。

次年度使用額が生じた理由

令和2年度が最終年度だったが、コロナ禍のため研究活動を予定どおりに推進することができなかった。令和3年度は令和2年度で計画していた活動を推進するとともに新たな展開を図る。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)

  • [雑誌論文] 評価・監査・権力―Steven Lukesの権力論の視点から―2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉倫
    • 雑誌名

      社会学年報

      巻: 49 ページ: 51-55

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 高齢者の社会参加予測マップの作成2021

    • 著者名/発表者名
      中井 豊、山中 宏幸、高田 晃大
    • 学会等名
      計測自動制御学会第24回社会システム部会研究会
  • [学会発表] 在宅勤務就業者数予測マップの作成2021

    • 著者名/発表者名
      中井 豊、関 海斗
    • 学会等名
      計測自動制御学会第23回社会システム部会研究会
  • [学会発表] 日本のtwitterにおけるイデオロギーによるオーディエンスフラグメンテーション2021

    • 著者名/発表者名
      永吉 希久子、瀧川 裕貴
    • 学会等名
      第70回数理社会学会大会
  • [学会発表] 推論的ジレンマが生じ得る議題の集合的決定の精度を最適化する票の重み付け2021

    • 著者名/発表者名
      関口 卓也
    • 学会等名
      第70回数理社会学会大会
  • [学会発表] The Relationship between within-Country and between-Country Inequality in Globalization2021

    • 著者名/発表者名
      Yoshimichi Sato and Hiroko Inoue
    • 学会等名
      IV ISA Forum of Sociology
    • 国際学会
  • [学会発表] 行動変容の微分方程式モデルーーベイズ統計による都道府県別自粛率の分析2020

    • 著者名/発表者名
      浜田 宏
    • 学会等名
      第69回数理社会学会大会
  • [学会発表] オープンデータを用いた医療機関単位での医療需要のベイズ推計2020

    • 著者名/発表者名
      中井 豊、田口 尚樹
    • 学会等名
      計測自動制御学会第23回社会システム部会研究会
  • [学会発表] ベイジアンネットワークを用いた高齢者の社会参加メカニズムの探索2020

    • 著者名/発表者名
      中井 豊、田口 尚樹、山中 宏幸
    • 学会等名
      第39回社会・経済システム学大会
  • [学会発表] ベイジアンネットワークを用いた高齢者の社会参加の因果関係の探索2020

    • 著者名/発表者名
      中井 豊、田口 尚樹、山中 宏幸
    • 学会等名
      計測自動制御学会第23回社会システム部会研究会
  • [学会発表] テキストマイニングによる接触確認アプリCOCOAの普及課題の検討2020

    • 著者名/発表者名
      中井 豊、鈴木 貴洋
    • 学会等名
      計測自動制御学会第23回社会システム部会研究会
  • [学会発表] デジタル社会調査の可能性2020

    • 著者名/発表者名
      瀧川 裕貴
    • 学会等名
      人工知能学会全国大会 第34回
    • 招待講演
  • [学会発表] 情報収集コストを伴う判断の集計2020

    • 著者名/発表者名
      関口 卓也
    • 学会等名
      第69回数理社会学会大会
  • [学会発表] Endogeneity of individual competence in judgment aggregation2020

    • 著者名/発表者名
      関口 卓也
    • 学会等名
      第30回日本数理生物学会大会
  • [学会発表] 雇用問題とソーシャル・キャピタル2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉倫
    • 学会等名
      日本学術会議 東北地区会議主催公開学術講演会「人生100年時代の雇用問題」
    • 招待講演
  • [学会発表] 人とのつながりが力になる―ソーシャル・キャピタルを蓄えよう―2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤嘉倫
    • 学会等名
      東北大学-RIETI共催オンラインシンポジウム 人生100年時代のサバイバル・ツール-ニューノーマル時代における「ウルトラ高齢社会」のリスクとチャンスとは
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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