研究課題/領域番号 |
18K18633
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
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研究分担者 |
秋葉 奈美 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00584591)
長澤 麻沙子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40612239)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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キーワード | バーチャルリアリティー / 技能教育 |
研究実績の概要 |
本研究の最大の目的である技能教育に必要な物的資源、教育経費の削減を実現するために、まずは平成30年度に現在用いている統合型模型の三次元画像の構築を模索した。はじめに利用可能なフリーソフトを用いて、コンピューターに取り込んだ二次元画像を三次元画像に変換し、これに口腔内に近い着色を施すことを試みたが、現実味に乏しく、実際の模型を上回る三次元モデルは構築できなかった。またここで用いたSTLデータは、将来的にSimodontに搭載してハプティックデバイスを用いた切削演習を行うには不適切であった。そこでSimodontの開発業者に直接接触し、どのようなファイル形式で三次元画像を構築すればこれを搭載することができるかを確認した。ここで指定されたファイル形式のデータを構築し、リアリティーのある口腔内の三次元画像を作成するために、専門の業者に検討を依頼して、CGを含めた三次元モデルの作成に着手することとした。この間東南アジアやヨーロッパの国際学会に出席し、情報収集をすると共に、開発業者とも直接交渉した。しかしながら、この段階でSimodontの開発業者が日本の企業に買収され、その後の交渉によっても開発者によるSimodontへのソフト搭載が困難であることが判明した。その後、口腔内スキャナーによって取り込んだデータや口腔内写真から3次元のモデルを構築する試みを、工学部の専門家と共に行ったが、コロナ禍によって打ち合わせが困難となる中、専門家の異動もあり頓挫した。そこで、現在実習に用いている、実際の口腔内の歯科疾患を再現した模型を、よりリアリティーのある形で作製し、これを口腔内スキャナーで読み込むことにより、ほぼ実際の口腔内を撮影した画像と同等の画像が得られ、現在はこれを3次元の画像として学生に提供できる可能性を探り、広島大学の研究者と検討を重ねている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究開始当初にSimodont開発業者の買収があった関係で、ソフト開発の着手が遅れたため。情報収集のために出席予定だった国際会議が中止になったため。また、新型コロナウイルスの長期蔓延により、Zoomによる打ち合わせを行ったものの、研究の性格上、対面での打ち合わせが滞ったことが研究の進捗に悪い影響を及ぼしているため。
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今後の研究の推進方策 |
口腔内のあらゆる歯科疾患を再現した実習用模型の数種類の設定の中から、前年度作製したものと異なるものを選定し、別種類のリアル模型を作製して、口腔内スキャナーで撮影し、3次元モデルを構築する。広島大学の研究者と共同で、学生供覧用のソフトを構築する。
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次年度使用額が生じた理由 |
究開始当初にSimodont開発業者の買収があった関係で、ソフト開発の着手が遅れたため。情報収集のために出席予定だった国際会議が中止になったため。また、コロナ禍によってソフト開発に関わる打ち合わせや業務が滞ったため。
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