研究課題/領域番号 |
18K18658
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
佐土原 道人 熊本大学, 病院, 特任助教 (60749547)
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研究分担者 |
加藤 貴彦 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (70169506)
田宮 貞宏 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 非常勤講師 (40420640) [辞退]
小山 耕太 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 非常勤講師 (60748127) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | レジリエンス / 臨床研修 / メンタルヘルスケア |
研究実績の概要 |
臨床研修において、研修医が都市部の基幹型臨床研修病院をはなれて、地域医療研修をローテーションし、基幹型臨床研修病院とのギャップやそれらの環境を乗り越えて、成長する過程を「レジリエンス」として測定し、心身ともに安全な研修生活を送ることができる要因を探索するために、ローテーションや労務の状態、既存のレジリエンス尺度や抑うつ尺度を中心とした「研修医のレジリエンスに関するアンケート」を作成した。また、レジリエンスの概念や本質、臨床研修における地域医療の意義を探索するために、半構造化インタビューによる質的な調査を行っている。 、指導医、研修事務担当者に対するインタビューによる質的調査を進めている。 「研修医のレジリエンスに関するアンケート調査」(自記式、レジリエンス尺度、GHQ-12、MBI-GS、BSJS、CES-Dなどの既存の尺度を使用、臨床研修の必修科目の地域医療研修の前後でプレ/ポストアンケート調査)は、2019年採用研修医は、23病院の105名がプレアンケートに回答し、22名のポストアンケートの回答があった。2020年採用研修医については、26病院の134名からのプレアンケートに回答があり、現在ポストアンケートを順次実施中である。2019年度採用の研修医に対して行ったものは粗集計を実施して、内容を分析中。2020年度採用研修医へのアンケートと合わせて解析予定である。インタビューによる質的調査は、研修事務担当者2名に対して実施して、質的な解析を進めている。指導医と研修医については、リクルートを行っている最中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルス感染拡大の影響にて、出張ができず、対面でのインタビューでの質的調査が困難な状況である。今後は、オンラインなどを活用して、対面以外の方法でのインタビューを計画しており、リクルート中である。
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今後の研究の推進方策 |
「研修医のレジリエンスに関するアンケート調査」は、協力者の数に限りがあるので、数を増やすために、2年間同じアンケートを実施した。課題はポストアンケートの回収率で、研修事務担当者からの催促、アンケートの郵送に「要確認・回答」を朱書きする、地域医療研修直後に送付するなどの工夫を行った。 研修医、指導医、事務担当者に対するインタビューによる質的調査については、コロナウイルス感染症拡大に伴う出張制限も重なって、フォーカスグループによる解析が不可能となり、対面でのインタビューも難しいことから、今後はオンラインでのインタビューを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品が紙、封筒、印刷、解析ソフトに限られ、経費も通信費が主であるために、所要額が少なかった。本年度は、解析に労力が必要なために、場合によっては、アンケート調査用紙のデータ化を外注もしくは、人件費を払って委託することも考慮している。本年度の後半は、対面でのインタビュー調査やフォーカスグループワークでの集団でのインタビューが可能になる可能性が高く、その場合には出張してのインタビューによる質的な調査で、出張費も計上する予定である。
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