研究課題
研究代表者が所属していた関西にあるA大学において,潜在的クラスターのモデル化をA学部においてさらに進めている。同時並行的に大学独自で開発した現状のメタ認知を刺激するデータの提示システムの改良に着手した。これは未来予測をするにはその根拠がまだ弱く,直近のGPAおよび学生調査の結果を全体平均と示すことに留まるが,教務システムと連動することで全学的に展開することができたことは大きな実績である。本研究が終了後も,このシステムはそのまま教務システムの中に組み込まれている。本研究ではそれを閲覧した学生に行動変容が見られるかどうかを検証することも視野に入れていたが,コロナ禍の影響で学生が通常の活動が出来なかったことから調査実施が見送られた。なお,現在は所属である関東にあるB大学に研究の中心を移し,IRを強化することで同様のシステム開発を行っている。また大学のデータのみならず,それを小学校でも転用できるかを検証した結果,理論的にはそのシステムの転用が可能であると判断している。教学IRという概念は初等教育には当てはまらないが,予測モデルは保護者と学校とのコミュニケーションツールとして有効であり,エビデンスを基盤とした教育改革のあり方が学校種を超えて有効であることが明らかになった。様々なデータを収集し,分析することにより,児童のつまづきの原因を明らかにすること,そしてつまづきが決定木となり,その後の学びに大きな影響があることについては,内閣部規制改革推進会議雇用・人づくりワーキンググループ内での会議にて報告した。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
大学教育学会誌
巻: 41 ページ: 57-61
Journal of JSEE
巻: 68 ページ: 3_2~3_7
10.4307/jsee.68.3_2