研究課題/領域番号 |
18K18677
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研究機関 | 保健医療経営大学 |
研究代表者 |
井上 仁 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授(移行) (70232551)
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研究分担者 |
後藤 浩士 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 准教授(移行) (20808852)
伊達 卓二 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授(移行) (90309659)
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90231381)
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (70304764)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 学習管理システム / ネットワーク履歴 / 出席管理 |
研究実績の概要 |
平成30年度は,まず研究目的の一つ目の『学習管理システムに記録される学生の学習状況、小テストや課題の評点、最終成績 、ネットワークにおける行動、出席状況等の情報から、学生や授業ごとの局所的な「地図」の作成』に取り組むことを計画していた。具体的には、学習状態を取得するために、研究代表者の井上と研究分担者の伊達と後藤が所属大学で担当している授業において、(1)学内無線LANを通した学習管理システムの利用、(2)学習管理システム上での自習用演習問題や課題の提示、(3)スマートフォンによる出席情報の把握等を実施することを計画していた。 これらの研究計画に基づき、以下を実施した。(1)学内無線LANの整備。研究計画調書に計上していたように、無線LANアクセスポイントを教室だけでなく、アクティブ・ラーニングの場として整備しているピロティ、セミナー室等にも整備し、学生の学習のための接続環境と、その利用状況を把握できる基盤を整備した。(2)学習管理システム上での自習用演習問題や課題の提示。学内に構築している学習管理システム(LMS)上に、研究代表者の井上が担当する授業5科目と研究分担者の伊達が担当する1科目で、授業資料と演習問題を提示した。またSNS(LINE)上で演習問題を解くシステムを開発し、受講者に利用してもらった。(3)スマートフォンによる出席情報の把握。出席管理用のビーコンを導入し、研究代表者の井上と研究分担者の伊達と後藤が担当するすべての授業において、受講者所有のスマートフォンで出席をとるようにした。 今年度は、上記のように今後研究を実施するための情報収集の基盤整備を主に実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要に述べたように、今年度は今後研究を実施するための情報収集の基盤を整備した。基盤整備により得られた情報を元に、モデルとなる「地図」の作成に取り組むことも計画していたが、基盤整備と情報収集のみに終わった。
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今後の研究の推進方策 |
まず、昨年度実施しなかった収集したデータの分析を行う。その後、 当初の計画であった『「地図」を元に学習と教育の全体像 (モデル) の構築』を実施する。 具体的には、数学的モデルの構築は研究代表者の井上と研究分担者の多川が主に担当する。従来の実践研究での多くは,学習者の学習到達度や知識をなんらかの評価基準で数値化し比較することで,学習到達度を測定していることが多い。テストによる能力の測定や,個々の能力をベクトル化する場合には,いったん数値化した後に評価する必要がある。しかしながら,学習状態を具体的な数値で測定するのが困難な場合もある。そこで位相等の数学的概念を導入する。位相的構造は,集合に要素同士の近さだけでなく,つながり方に関する情報を入れたものである。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の他機関への異動が年度途中で決定したため、異動先での研究環境の早急な整備を考慮し次年度に繰り越した。
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