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2020 年度 実施状況報告書

手書きの数学記述式解答を対象とした文字・図形認識による採点支援システム

研究課題

研究課題/領域番号 18K18684
研究機関国立教育政策研究所

研究代表者

安野 史子  国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (00370081)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2022-03-31
キーワード数学試験 / 手書き数式入力
研究実績の概要

数学の記述式試験は,受験者が文字,数式,図形,グラフ等を自由に記述した解答による評価であり,それらの採点はその専門性を有している者が行っている。
数学は,教科の特性からも,評価において思考力・表現力が重視される。本来,問題を解くということは,思考過程を経ながら行うものであり,現在,実用化されている限定された形式のキーボート入力よりも,手書き(入力)の方が長けているだけでなく,広汎な能力を測ることができる。
そこで,本研究課題は,数学試験の手書きの記述式解答に関して,解答用紙によるオフライン手書き認識と,デジタルで手書きされた「デジタルインク」によるオンライン文字認識の両方のデータを収集し,採点を支援するシステムを提案することを目的とする。
本年度は,高校生を対象にした調査で得られた数式のオンライン手書き認識によるストロークデータの分析を行った。解答入力の頻度や解答の書き直しの頻度を中心に分析を行い,オンラインの手書き数式認識は,95%程度は正しく認識され,解答の書き直し回数もそれほど多くないことが実証的にわかった。また,数学特有の数式のストロークの順序が起きうることがわかた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルス感染拡大の影響で,高等学校に調査依頼ができない状況であるため。

今後の研究の推進方策

手書きの数式以外に,図形で領域指定を行うものを検討している。最終的には,文字,数式,図形,グラフ等を個別に認識可能なものと認識が困難なものを整理していく。テキストと数式の混在については,どのようにすれば意味を持つ情報が多く得られるかの検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

今年度は,新型コロナウィルス感染拡大の影響で,学校に調査依頼ができない状況が続き,調査実施まで至らなかったため,今年度は新たな調査方法の検討および調査実施に関わる経費(物品費,旅費,その他)として使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ドイツの総合制学校におけるICTを活用した数学の 授業実践からの示唆 -ヴォルテール総合制学校ポツダムの視察報告-2021

    • 著者名/発表者名
      安野 史子,西村 圭一,浪川 幸彦
    • 雑誌名

      日本数学教育学会誌

      巻: 103 (5) ページ: 46-59

  • [雑誌論文] タブレット端末利用型CBTにおける解答入力方法の検討 -オンライン手書き数式認識の利用-2021

    • 著者名/発表者名
      安野 史子
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録

      巻: 2178 ページ: 21-30

    • オープンアクセス
  • [学会発表] タブレット端末利用型CBTにおける解答入力方法の検討 - オンライン手書き数式認識の利用 -2020

    • 著者名/発表者名
      安野 史子
    • 学会等名
      京都大学数理解析研究所 共同研究(公開型)数学ソフトウェアとその効果的教育利用に関する研究

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公開日: 2021-12-27  

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