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2022 年度 実績報告書

言葉と情動スキルを伸ばす早期介入プログラムの検討:貧困の連鎖を断ち切るために

研究課題

研究課題/領域番号 18K18688
研究機関中央大学

研究代表者

松井 智子  中央大学, 文学部, 教授 (20296792)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2023-03-31
キーワード言語発達遅滞 / 経済格差 / 学力格差
研究実績の概要

本研究は探索的な研究として、「ポピュレーションアプローチ(大規模調査)」ではなく、より規模の小さい「ハイリスクアプローチ」に基づき、言語発達遅滞など、子のリスク要因が確認された2歳から3歳の子を持つハイリスク家庭を対象とした介入研究である。言葉の遅れを主訴として相談に訪れた、子のリスク要因がわかっている母子と、貧困、低学歴に加えて、文化的マイノリティであるため必要な支援を受けにくいなど親のリスク要因がわかっている国内の日系外国人家庭を対象とする。
令和4年度は,会話認識過程の中では最初期レベルに相当する「音韻知覚」という機能に焦点をしぼり,ASDの診断を受けている子どもを含む6歳から12歳の児童を対象に,情動反応の調整力と音韻知覚の関係を調べた。情動反応の調整力の評価のために日本語版感覚プロファイル質問紙を用いた。音韻知覚能力を評価する課題では,2つの音素から作られた刺激連続体の各トークンを識別させる課題を用いて音韻識別力を評価した。分析の結果,情動反応の調整力と音韻識別力の間に負の相関関係が認められた。つまり,不安を感じやすい児童ほど音韻識別力が低かった。あくまで相関関係であって因果関係を意味する結果ではないが,情動反応の調整が苦手で不安を抱えやすい児童は,会話認識過程の初期レベルである音韻知覚にエラーが生じやすい傾向が示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Context-prosody interaction in sarcasm comprehension: A functional magnetic resonance imaging study.2022

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, T., Matsui, T., Utsumi, A., Sumiya, M., Nakagawa, E., Sadato, N.
    • 雑誌名

      Neuropsychologia.

      巻: Online Publication. ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.neuropsychologia.2022.108213.

    • 査読あり
  • [学会発表] ASD児における取り立て助詞ハの解釈とプロソディによる影響.2023

    • 著者名/発表者名
      三浦優生, 松井智子, 藤野博, 東條吉邦, 計野浩一郎
    • 学会等名
      日本発達心理学会第34回大会
  • [学会発表] 自閉スペクトラム症児における音韻弁別能力と感覚特性の関係2023

    • 著者名/発表者名
      内田真理子,篠原靖明,松井智子,池田一成,藤野博,東條吉邦,計野浩一郎
    • 学会等名
      日本発達心理学会第34回大会
  • [図書] 日本語学 第510号2022

    • 著者名/発表者名
      松井智子
    • 総ページ数
      184
    • 出版者
      明治書院
  • [図書] 発達 第172号2022

    • 著者名/発表者名
      松井智子
    • 総ページ数
      120
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2023-12-25  

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