研究実績の概要 |
今年度は特に次の計画を中心に研究活動を進めた. (I) Coleman familyの岩澤理論, (II) GSp(4)のEuler系の探求, (III) CM体上ののArtin表現の岩澤理論, (VI) non-ordinaryなp進変形族のp進L関数の構成とその応用 (I)に関しては, Nuccio氏, Ray氏と共に共同研究を行いColeman familyのformal modelの構成とその応用としてのColeman familyのSelmer群の性質に関する研究で論文を専門誌に投稿し掲載が許可された. (II)に関しては, Francesco Lemma氏と共にexplicit reciprocityに相当する可換図式の議論を進めた. 進展はあったがまだ不明な点が残っている. (III)に関しては, CM体の非可換岩澤理論 については原氏と共に研究を進めた. 代数的側面におけるSelmer群に関する議論を完全に確かめることができたが, 解析的側面におけるp進L関数の貼り合わせの議論で1点だけepsilon因子の貼り合わせに関して確かめきれていない性質が残っている. (VI)に関しては, 福永氏とともに三重積p進L関数への応用を見据えつつ, Perrin-RIouやAmice-Veluによるadmissible measureの理論の多変数化を研究した. .
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